低所得シンママも、目指せ!貯金一千万円!(「三千円の使いかた」を読んで)

お金事情

低所得シングルマザーのことりです。

『人は三千円の使い方で人生が決まるよ』

「三千円の使いかた」(原田ひ香)の冒頭の文章です。

三千円の使いかた (中公文庫 は74-1) [ 原田 ひ香 ]

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感想(57件)

シンプルなタイトルが、ぱっと目に留まり、すぐに手に取っていました。

節約本かなと想像しながら読み進めると、

個性的な登場人物のお金に対する価値観の違いが面白く描かれていて、

いい意味で裏切られるストーリーでした。

節約術は実際に試せるような身近なものだったり、

ワタシもやってる!と思わず口に出てしまうようなものもあったり、

生活に密着していて、よくありそうで、なかった本でした。

2023年1月からドラマもスタートし、娘と毎週楽しみにしています。

ネタバレになるかもしれませんが、参考になるものをワタシの実体験と合わせて解説していきたいと思います。

登場人物の節約術

①祖母 琴子さんの金利でおこづかいを稼ぐ

琴子(73歳)は1000万円の貯金があります。

金利の高い銀行に預け先を変えながら、お小遣いを稼いでいました。

目標は「マッサージチェアを銀行の利息だけで買う」こと。

2%や3%の金利キャンペーンとして打ち出している銀行を探して、何度も預け替えるというアイデアです。

ワタシもこの方法でお小遣い稼ぎをしたことがあります。

ワタシが利用したのは、住信SBIネット銀行の新規3か月もの円定期預金

100万円以上の預け入れで金利年10%がもらえるキャンペーンでした。

3か月後に満期を迎え、6000円程頂きました。

金利が入ったらすぐに定期は解約しましたが、このネット銀行はコンビニでも入出金できるし、

ネット振り込みは5回まで無料で便利な銀行だったので、メインバンクとして今も利用しています。

琴子さんはこの方法で目標のマッサージチェアを購入していました。

1000万円の貯金があったら、金利もたくさんもらえそうですね。

お金がお金を稼いでくれるんだなと、改めて貯金の大切さを知りました。

②姉 真帆の株取引でお小遣いを稼ぐ

倹約家の真帆(29歳)は600万円の貯金をしています。

真帆の節約は、ポイ活やフリマアプリで不用品を売ること、

そしてごく少額の株取引も行っていました。

ある程度確実に株価があがるとわかっている、利益確定日の二か月前くらいに買っておく。

損を出さないように、月数千円から1万円くらい儲かるようにしていました。

真帆のおこづかいは月に5000円と決めて、自分のおこづかいは自分で稼いでいました。

権利確定日の前に株価が上がることがあるので、ワタシもこの方法で1万円くらいの利益確定して、お小遣い稼ぎをすることがあります。

真帆がやっていてびっくりしたと同時に、これでいいんだと自信が持てました。

あとは真帆がしていたやりくりの仕方。

食費と日用品費を1か月25000円でやりくりしていました。

食費2万円を千円札にして、4千円づつ5枚の封筒に入れる。

この一つを一週間分の食費として使う、というやり方です。

ワタシは食費をだいたい5万円で、とくに家計簿をつけることもないし、

オーバーしても、気にせずに使ってしまっていました。

しっかりと予算内で収まるように家計簿をしっかりとつけようと思います。

さらに、家計簿に「目指せ!貯金一千万!」と目標を書いて頑張っていました。

目標を掲げることは、達成することの第一歩ですよね。

ことり
ことり

ワタシの目標も一緒だったので、共感しかなかったです!

目指せ!一千万円!

③母 智子の病気と老後の貯金

母の智子(55歳)はがんが見つかってしまいます。

それに伴ってずっと溜めていた夫への不満が爆発します。

そして友達の離婚も発覚。

急に老後が不安になり、預金通帳をチェックすると貯金100万円弱。

子どもの大学費用、結婚資金、親戚やご近所の冠婚葬祭での出費などで、500万円以上あったはずの預金がほぼなくなっていたことに気づきます。

老後を迎えるにあたって、再びお金を貯めなければならないという現実。

ワタシのちょっと先の未来を見ているかのようでした。

子どもたちがこれから高校進学、大学進学になるので貯金はあっという間になくなるんだなと、

改めて思い知りました。

それだけでなく、人生には突然生活が変わるようなことが起こることもありますよね。

これから先病気にならないとも限らない。

ワタシの両親は80歳目前なので、この先介護が必要になるかもしれません。

そうなると仕事と子育ても今まで通りにいかなくなることもあります。

少し先の未来を想像しながら、

身が引き締まる思いで、読み進めました。

誰にでも起こりうる出来事がこの本には詰まっています。

④美帆のお金の勉強

次女の美帆(24歳)は、おしゃれな街に住み、好きなものを買い、

彼氏とその日その日を幸せに過ごしているような子です。

貯金は30万円。

あるきっかけで貯金をすることに目覚め、お金の勉強を始めました。

セミナーに通ったり、祖母の琴子や姉の真帆に教えてもらいながら成長していきます。

終盤で恋人に多額の借金があることを知り悩むところは、自分の娘がこうなったらワタシはどうするんだろう、きっと大反対をするだろうなと感情移入しながら読んでいました。

いろいろなことがあるなかで、前向きにお金と向き合って、幸せを感じながら進んでいく姿に、

勇気をもらいました。

幸せになることを前提に、前向きな節約をしていく家族の物語は、

何回も読み返したくなる本でした。

将来の自分を想像する

解説を垣谷美雨さんがしていて、そちらも印象的でした。

「4人の女性の中で最も強い印象を残したのは、子育て中の専業主婦である真帆(29歳)でした。」

と書いてありました。

真帆は初恋の相手と若く結婚し幸せでしたが、安い賃貸アパート暮らし。

ひさびさに集まった学生時代の友達が婚約し、薬指の大粒ダイヤを目にし、タワーマンションに住んでいることを聞いて複雑な気持ちになります。

学生時代は仲が良くても、そのうち未婚か既婚か、子どもがいるかいないかなどで境遇が異なってくると、自然と話がかみ合わなくなってくるものと、垣谷さんは続けています。

そして経済的な格差も出てきます。

ワタシも先日高校の友達と会い、ショックなことがありました。

一軒家の持ち家に住んでいて、夫婦ともに大手住宅メーカーに勤めている友達から、

「まだ給食の仕事やってるの?給料安いでしょ」

子どもがいる前で言われて、1か月以上ずっと立ち直れていません。(笑)

何も知らないで勝手なこと言って…と思い腹がたって仕方ありません。

もう二度と会うことはないなと思ってしまうほどでしたが、

事実だから受け入れなくてはいけないとも思っています。

この先、子どもたちが巣立っていった後、さらにこの経済格差を実感する時が来るのだろうと思うと、

怖い気持ちにもなります。

学生の時のように自分たちの時間が出来て、友達とどこかへ行くことが増えてきたとしたら、

それまで過ごしてきた生活の違いが、身なりや話す内容などいろいろな部分に表れて、

みじめな気持ちになるかもしれません。

「他人は他人、自分は自分」と割り切れていますか?

垣谷美雨

ワタシは全く割り切れません。

離婚してなおさら他人の幸せを気にしているような気がします。

でもこの本を読んで

今できることを精一杯することが、この先の幸せにつながっていくのだろうと思いました。

60歳になったときに、40代の時にもっと頑張ればよかったと後悔しないように、

日々過ごしていきたいです。

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